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エルベの窓 ~カフェオランジュ工房~

シュガークラフト作家 & カフェオランジュ工房 主宰 “綾部加代子” さんの工房の風景を、まるで窓から眺めた気持ちでカメラにおさめ、感じたことを書き留めています。シュガークラフト、そしてお菓子づくり、日常の出来事 までを綴ってみました。シュガークラフトはすべて砂糖で作られた世界です。お菓子は手作業で材料を吟味し、ヨーロッパの伝統菓子を中心に展開しています。エルベ川の雰囲気をイメージして。。

秋の深まり と 新作ケーキ 

お菓子 |

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"Tarte aux pommes normande" by café オランジュ
 タルト ノルマンディー


 
朝夕はめっきり気温が下がり、木々も色づきはじめ、日に日に秋の深まりを感じます。
私が好きでたまらない、”バターケーキ系のお菓子”がますます美味しく味わえる
いい季節の到来! 
素材本来の味が存分に楽しめ、シンプルだけにまったく誤魔化しがきかない、飾り気
はないけど、味わい深い焼き菓子タイプのケーキ。

季節感たっぷり秋のケーキが登場、紅玉を存分に使った、”タルト ノルマンディー”。
フランスの北西部ノルマンディー地方は、リンゴや、バターやチーズなどの乳製品の
生産が盛んです。気候風土が牧草が育つのに適しているそうで、広々とした牧草地
にのんびりと暮らす牛さんたちが目に浮かびます。
ノルマンディー地方では、どんなデザートにもバターがふんだんに使われ、リンゴは
”ノルマンディの女王”と言われているそうです。

café オランジュ のタルトノルマンディーは、たっぷりのリンゴに鮮度の良いバター
の香り、そしてアーモンドの風味もプラスした、すべての素材の良さがマッチした
ケーキ。綾部さんの作るケーキは、食した後の味わいが本当に最高なんですよね~ 


親しい方たちと少し足を延ばして、秋を楽しみに湯布院へ。
温泉につかって体を癒して、わいわいと和やかに、皆さんと楽しい時間が過ごしま
した。
明日から11月、時間の流れは早いものですね。。
ON/OFFの切り替えが早い綾部さんは、休息から戻られるとまた、素早くお菓子作り
に突入。秋から冬へと、お菓子作りはこれからが忙しいシーズンの始まりです。




朝霧の散策

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22:38 |  trackback: 0 | コメント: 1 | edit

不思議な繋がり。 

sugar作品~修復シリーズ~ |

『エルベの窓』のエルベは、ドイツ東部を流れる川の名前だ。
エルベ川に沿ったザクセン州は、17世紀にはヨーロッパ文化の中心の一つとして
栄えました。

この地を治めたアウグスト強王は手工業や商売を推奨し、繁栄の一途をたどります。
工芸と美術にも、格別関心を持っていたようです。幸運にも「白い黄金」と呼ばれる、
かの有名なマイセンの磁器も発明され、国の財政に寄与しました。
18世紀末にロマン主義が広まり、知的で文化の薫り高いドレスデンの雰囲気に魅せられ、
多くの芸術家がこのザクセン州の都に移り住んだそうです。

19世紀後半に入り、欧米の中産階級の人々が高価なマイセン磁器よりも、安価でありな
がらも美しい磁器を求めるようになり、この地で需要に応え、素地を仕入れ白磁に絵付け
し販売したそうです。
当時、ザクセン州の都にはこのような絵付け工房が200以上も存在し、活気にあふれてい
ました。
が、第2次世界大戦の末期に中心地が空襲を受け、一瞬にして瓦礫の山と化し、もちろん
絵付け工房も免れることはなかったそうです。

100~150年前に存在した陶磁器の絵付け工房では、各々切磋琢磨しつつ、自由に絵付け
をし、その美しさが多くの人を魅了しました。
しかし、戦火によって価値ある資料などもすべて失われ、当時描かれた陶磁器自体も
今現代では、骨董品としてしか姿を見ることができません。

かつて栄えた華やかな文化を背景に、数多くの絵付師が生み出した溢れんばかりの
美意識が、今もなお、人の心を捉えてやまないとは、なんて物凄い、力を秘めて
いることか…
このエネルギーに吸い寄せられるように、綾部さんは近年、作品づくりを邁進されて
います。綾部さんがこのアンティーク陶磁器に惹かれ続ける理由は、この存在自体の
”儚さ”かもしれませんね。。

かつてザクセン州に存在した数多くの工房の、アンティーク陶磁器収集家の方も、
初めて絵付けの器を目にした時、頭で考える余地もなく、間髪を入れず『心』に飛び
込んできたそうだ。
その方の熱烈なコレクションのお蔭で、私たちはその方が出版された文献を通じて、
今はなき工房の華やかな様子を想像することができました。

ひとつひとつの器から伝わってくるさまざまな世界観、静物なのに生き生きとして、
絵付師の型におさまることのない自由な作風は強く心に響きます。
不思議な深い、魅力があります。

時空を超えて、絵付師とシュガークラフト作家の作品には、なにか、同じ香りを感じます。 




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 ≪ReBORN≫
      バラが飾られた花器4種。それぞれの雰囲気が。。
                produce by Kayoko Ayabe



01:22 |  trackback: 0 | コメント: 0 | edit