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エルベの窓 ~カフェオランジュ工房~

シュガークラフト作家 & カフェオランジュ工房 主宰 “綾部加代子” さんの工房の風景を、まるで窓から眺めた気持ちでカメラにおさめ、感じたことを書き留めています。シュガークラフト、そしてお菓子づくり、日常の出来事 までを綴ってみました。シュガークラフトはすべて砂糖で作られた世界です。お菓子は手作業で材料を吟味し、ヨーロッパの伝統菓子を中心に展開しています。エルベ川の雰囲気をイメージして。。

ミルキーサンド 

お菓子屋さんが作るパン |

テレビだったか巷のウワサだったが忘れたが、今年は冷夏と聞いていたにもかかわらず、
体が伸びてしまうような暑い毎日が続いている。言っても仕方がないことだが。。
暑さにはめっきり弱い綾部さんは、この終わりの見えないうだる様な暑さには負けては
ならないと、空き時間を見つけては、冷風をめいっぱい浴びながら新作ケーキやパン作り
に励んでおられます。


ヨーロッパにはどんな小さな町にも、昔から続くお菓子屋さんが必ずある。
お店に入ってみると、棚には焼き菓子、ヌガーなどのコンフィズリー、ケーキはもちろん、
閉店とともに売り切れてしまう程度の量の、手作りパンまで並んでいる。

お菓子屋さんに並ぶパンは、一般的にパン屋さんに並ぶパンとは差別化が図られていて、
同じパンを作るにも、Boulangerブーランジェ (パン職人) とPâtissierパティシエ(菓子職人)
が存在します。
日々の糧を担う“ブーランジェ”に対して、食卓を彩る“パティシエ”。
どちらもパンもお菓子も作りますが、材料の違いや、作り方・過程においてそれぞれ異なり、
各々のプライドを持って仕事をされています。 

もちろん綾部さんが作られるパンも、空腹感&食べた後の満足感をも満たしてくれる様な
菓子職人が作るパンです。
今回の新作パンも、お菓子屋さんならでは!のお菓子パン。

甘~い香り漂うサクサク感のたまらないクッキー生地で覆われた中には、キメの細やかな
リッチな生地。それだけでも充分すぎる組合せなのに、その中にはクリームがサンド!
多くの方に支持されそうなミルキーな味わいのクリーム、上品な甘さの中に、かすかな
効き味のお塩。
味わい・香り・満足度・リピート率…どれをとっても最高~

大きな声では言えませんが、綾部さんの試作Timeは私にとっては至福の喜び
そういえば以前、『あなたは生涯食べることには困らない』と占いで言われたことがあるな…




Milky sand by café オランジュ
ミルキーサンド



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10:36 |  trackback: 0 | コメント: 0 | edit

ヌガー ノワール ド プロヴァンス  

お菓子 |

フランスの南東部に位置し、地中海の恩恵を強く受けるプロヴァンス。
温暖な気候のおかげで、果物の栽培が盛んでブドウやオレンジをはじめ、イチジクにメロン、レモン、
モモにアプリコットなどなど種類も豊富。果物はそのまま食されたり、ドライフルーツにしたり、砂糖漬け
やジャムされたり楽しみ方もいろいろ。
アーモンドやオリーブ、松の実もこの土地でよく育つため果物同様、この地方の欠かせない食材で
古くから料理にお菓子にと使われていました。

そしてプロヴァンス地方で忘れてはならないのは、ハチミツ。
初夏には、見渡す限り一面のラベンダー畑が広がり、美しい紫色の地に染められます。
太陽の光をいっぱいに浴びたラベンダーの花からは、たっぷりと蜜が流れ香り高いはちみつが生まれる
ため、畑にやってくるミツバチから作られる蜂蜜が有名となり、ここからヌガーが名産となったそうです。

フランスでは瓶に”Miel(仏語ではちみつ)”と表記できるには、国独自の厳しい規定があり、昔から
美容と健康、薬品として使われてきた歴史があり、自国で消費する量の方が多く、輸出量が限られる
ため大変稀少で、日本でのハチミツの価値と大きく異なってくるのです。

そして種類が豊富で、採れる花によってそれぞれ味や色や香りに個性があります。
プロヴァンスで採れた”百花蜜”は、南仏の生き生きとしたヒマワリや、ラベンダーや木苺、オリーブ、
アカシア、クローバーなど実に多くの花々から集めた花蜜を、ミツバチによって調合されて出来た
はちみつです。深い味わいを醸し出し、摘みたての花々を思わせる香りが特徴です。
1匹のミツバチが一生飛び回ってできるハチミツの量は、ティースプーン1杯分程度だそうで、
ハチさん達が命を懸けた結晶ですね。



"Nougat noir de Provance" by café オランジュ
ヌガー ノワール ド プロヴァンス
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私が観光大使だという訳ではないのですが、長々とプロヴァンスの特産物のお話となりました。。
南仏プロヴァンスの自然の恵みを、ぎっしり詰め込んだお菓子がこの、”ヌガー ノワール ド
プロヴァンス”、いわゆる黒ヌガーです。一般的にヨーロッパ各地で見かけるのは、白ヌガー。

プロヴァンスのヌガーは質の低下を防ぐため厳しい基準が設けられ、伝統製法に基づき作ら
れています。
オレンジ・りんご・洋ナシ・レーズン・アプリコットなどの素材の味を生かし、鮮度のよいたっぷりの
アーモンドと、香り高い南仏産の天然蜂蜜を使用しているため、素朴で密度の濃い味わいに
仕上がり、蜂蜜やフランスの砂糖などを濃いカラメル状にして、空気を含まない製法で練り
上げていきます。

綾部さんが作られる黒ヌガーにも、もちろん南仏産のMielを使用。
使用する素材も、可能な限りフランス産のものをチョイスし、食した際に口の中に広がる
様々なドライフルーツの配合や舌触りにまで気を配り、要であるアーモンドのカリッとした香ば
しい食感、出来上がった際の見た目の美しさなどなど、本国の決められた規約ではありませんが、
綾部流の微に入り細に入った流儀で作り上げられています。

たっぷりの様々なドライフルーツにナッツをまず準備し刻むのも、30cm以上ある鍋を扱う作業も
ひと苦労ですが、、プロヴァンスの百花蜜を炊き上げていく過程では、南仏を想像してしまうほど、
すばらしく花やかでかぐわしい香りに包まれます。
日本では、このようなタイプのお菓子(コンフィズリー)は、あまり受け入れられず人気が低いです
が、コンフィズリーは歴史的にも古く、地方の文化・気候が根底にあり、その地方独特の味が生ま
れたため、どのお菓子をとっても味わいも作り方も奥が深く感じます。

ですので、綾部さんとしては本場の味わいを再現しつつ、やはりの日本人が好むように多少なりの
アレンジをされています。イメージだけでお菓子の好き嫌いを決められず、一度ご賞味いただきたい
ものです。
口に入れた時に広がる、プロヴァンスのハチミツの香り、アーモンドの香ばしさにカリッと感、次から
次へ楽しめる果物の風味…とさまざまな味が織りなす深い味わいが一度に楽しめます。
見た目にも味わいも申し分ない、たくさんの宝石を閉じ込めたような、贅沢で美しい琥珀、まさに
『プロヴァンスの恵み』です。









07:47 |  trackback: 0 | コメント: 0 | edit

清涼感たっぷりのケーキ、アプリコ。 

日常 |



今日が七夕だということを思いおこさない程の空模様で、今週は梅雨前線の影響がもっとも
ひどいようだ。これが明けたらまた暑い夏の到来になるんでしょうね。。

そんな梅雨の不快指数を吹き飛ばしてくれそうな、清涼感たっぷりのケーキがオランジュに
お目見えしました! ”アプリコ”です。
トップのぷぅるるんと揺れる涼やかなジュレは、口溶けのよいオレンジとアプリコットのゼリー。
フランス産のアプリコットピュレをたっぷり使ったムースは、程よい質のよい酸味・さわやかさ・
果実のうまみを感じられ、シンプルだけれどしっかりアプリコットの主張もあり、バランスが
とってもいいです♪

ジュレとムースの相乗効果を引き出しているのは、綾部さん特製のキメの細かいやさしい味の
スポンジ生地。口当たりが良いので、あっという間に食べて無くなっちゃった。。というお話を
耳にしていたので、今回はさらにご満足いただけるように、すべて増量でレシピを作り替え
られました


『7月より値上げいたします』のうたい文句が多い中、逆行してまで美味しいものを作りたいと
いう、わが師匠なのです。当然ながら製菓材料も軒並み値上がりし、厳しい状況ではあるけれ
ど、ここは踏ん張りどき。
自家焙煎コーヒーと手作りケーキの小さなお店 ”café Orange"は、ここでしか味わえない上質
なコーヒーとケーキが売りですので。。

素材の品質を落とすのも、手を抜くことも綾部さんにとってはご法度で、省くことが唯一師匠から
許されているのは、『時間』。
最小限の時間内でミスなくそつなくこなすことを心掛けているのに、時々失態をやっちゃうんです
先日もアプリコを作っている最中に、集中力が切れ計量ミス。。
それが生じて、綾部さんの手で新たなヨーグルトオレンジムースが出来上がりました。
瞬時の機転の速さと、経験値が存在してこそ、プロフェッショナル。改めて感じた瞬間でした




Abricot by café オランジュ
アプリコ




23:47 |  trackback: 0 | コメント: 0 | edit

バレンタインデーに向けて始動。 

日常 |

MarquiseChocolat by café オランジュ
チェリーボンボンに使用する佐藤錦の漬け込み始まりました!



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早いもので2015年も半分が過ぎ、さらに七月も、もう2日目。
どうりであちこちからセミの鳴き声が聞こえるわけですね・・・毎年目標としている、カフェオランジュ
のホームページ作成。今年中に完成するのかとまた不安がよぎり出しました・・・ 

毎年欠かさずバレンタインに作られる、”チェリーボンボン”。
その要となるさくらんぼの佐藤錦は、長年決まった契約農家さんである『山形の佐藤さん』から、
完熟の採れたてのものを送っていただき、到着するや否や、きれいに丁寧に拭き上げ、点呼をとり、
さくらんぼの果汁で作られたリキュール”キルッシュ”に約7か月漬込む。

毎年ながら、そのさくらんぼは瑞々しく、つややかで光り輝き、美しい色をした粒ぞろい
小さなひと粒が持つジューシーさと、うま味で食した人をうならせ、堪能させてくれる優れものだ。
やはり様々な職種ごとに達人が存在することを、改めて痛感する。

チョコレートをコーティングして仕上げるんだから、そんな最高級のさくらんぼを使わなくても。。という
方も多いが、やはり最高品質ならではの理由がきちんと存在するのです。
作り手である綾部さんも頑なな職人気質であるため、『質を下げた材料で作るくらいなら作らない方がいい』
という徹底ぶりだ。
そう宣言する程、仕上がるまでには気が遠のくほどの手間が掛かる。
素材であるさくらんぼちゃんにも様々な工程を乗り切ってもらわなくてはならないので、軸のしっかりした
最高品質の佐藤錦でなくてはならない訳です。
どうか無事に、すべてのかわいいさくらんぼちゃんがチェリーボンボンとなれますように。



21:30 |  trackback: 0 | コメント: 0 | edit