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エルベの窓 ~カフェオランジュ工房~

シュガークラフト作家 & カフェオランジュ工房 主宰 “綾部加代子” さんの工房の風景を、まるで窓から眺めた気持ちでカメラにおさめ、感じたことを書き留めています。シュガークラフト、そしてお菓子づくり、日常の出来事 までを綴ってみました。シュガークラフトはすべて砂糖で作られた世界です。お菓子は手作業で材料を吟味し、ヨーロッパの伝統菓子を中心に展開しています。エルベ川の雰囲気をイメージして。。

   

 年明けから続いていたショコラの日々も、ついに終盤となりつつあります。
カフェオランジュ工房の長年ファンでいたくださるお客さまは、美味しいものに目がない方ばかりで
一年を巡って季節ごとのお菓子を作り続けている工房のお菓子を、その都度楽しみにしてくださって
いるので作る側としても喜ばしい限りです。

 とりわけ『ショコラ』の存在は深く大きいようで、男女問わず、疲れた時には美味しさで満たされるし
ポリフェノールがググっと体内を循環するようで、年間を通して必須としてくださる方もおられるので、
明日でバレンタインデーを迎えますが、もうしばらくショコラ作りは続きます。

綾部さんの手掛けられるショコラは、本当にたっぷりとふんだんにチョコレートを味わうことができて、
流行りもトレンドも関係ない純粋のチョコレートなので意外にも男性ファンも多いのです。
私の友人からは、バレンタインのお礼と共に美味しいけれど減っていくのが寂しいとのメールが…


 本当に好みが分かれますが、やはり『チェリーボンボン』はチョコレートづくりには欠かせない存在です。
六月に山形の佐藤さんから、収穫したばかりの佐藤錦が空輸で届き、下準備してすぐにサクランボを発酵
させて作られたリキュール、キルッシュで漬込みを開始。透明だったリキュールもほんのりピンク色に染まり、
半年間ほどで佐藤錦を取り出して、いよいよチェリーボンボンへと姿を変えます。

 アルコールが苦手だから…と言われたりもしますが、そのリキュールの強さの緩和と液体漏れの保護の
ために、しっかりと立派な白い糖衣をサクランボにくぐらせます。
そして最後に、ツヤよく立派なショコラで覆われて完成です。
サクランボから伸びる軸が自由にそれぞれの向く姿が、自然で本当にかわいいんですよね~
毎年のことながら作業の邪魔と分かりながらも、写真を撮らずにはいられないんです

半年以上かけてにやっと製品となれたチェリーボンボン。
ひと口で頬ばると、じっくり工程を経ただけあり、ひと粒大ながらすべてが凝縮して詰込まれた、香り、食感・
味わい・余韻と、あれこれ交錯する美味しさです。

 作る側としても思い入れのあるショコラ。
食していただくにも、ぜひとも1年に一度は頬ばっていただきたい、価値ありの愛されショコラです!



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 日本にチョコレートが入ってきたのは江戸時代。長崎でオランダ商人からもらったのが始まりだったそう。
チョコのかたまりをお湯の中に削って入れて、たまごと砂糖を加えて茶せんで泡立てて飲んだとのこと。
その後、『猪口令糖』と表され、明治11年にハイカラなお菓子として製造販売されたそうですが、その当時
は日本人の口には合わなかったようです。

 いまや、女性から男性へのバレンタインデーを通り越し、4000年前から“神の食べもの”と崇められ、
不老長寿の薬として珍重されてきたチョコレートだけに、健康・美容・脳の活性化そしてリラックス効果
まで歌われる万能薬のような存在に!

ここ数年は、様々なカタチに姿を変え続けるチョコレート。美味しさを通り越してる気がしますが。
カフェオランジュ工房ではヨーロッパのチョコレート消費が多い国々同様、飾り立てることなくチョコレート
本来の味を尊重し、定番のチョコレートを地道に作っております。正直なことを言えばそのままズバリの
チョコレート製品づくりですので、この小さな工房でありながらチョコレート使用料も半端ないです…


 綾部さんの作られるチョコレートの中で、私の嗅覚が判断するにこの『生チョコレート』がいちばんポリ
フェノールが満載。
フランス語で”石畳”という意の生チョコですが、おそらくひと粒の大きさとしてはどこにも負けない立派
な石畳ではないかと確信しております。

フランス・イタリア・スイスなどのタイプの異なる7種を選りすぐり、味わいの核となるショコラを軸に、
パンチのあるテイスト、スパイス的な存在、熟成が進むにつれまろやかさを奏でるショコラ、地味だけれど
安定した味わいのショコラ・・・ それぞれの個性を生かした7種のチョコレートと新鮮で上質なクリームとの
融合から生まれる『生チョコレート』。

美味しさを保つための石畳の厚み、口に入れた際のとろけ具合、醸し出す香り、味わいの熟成度、あら
ゆる角度から計算し、綾部さんはシーズン毎にレシピを作られます。
チョコレートを極限まで加えた純度の高い濃厚ブレンドのため、わずかな指先の温度で溶けてくるので
作業工程もとっても繊細です。

 ひと粒口に運ぶと、ねっとりととろけ出し、そのあとに広がる奥深いショコラの香り、いつまでも留まる
味わい、これらのハーモニーは何ともまぁ、表しがたいです。
これが世界中で人々を魅了させ続ける、ショコラの魅力なんでしょうね。


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